キャッシュレス時代の到来
デビットカード、ビットコインなどの仮想通貨を中心にキャッシュレスが広がっております。今後、キャッシュレス時代は到来するのでしょうか。
スウェーデンは、キャッシュレス化が最も進んだ国の一つです。1600ある銀行の支店のうち約900店舗で現金を取り扱っていないようです。現金の流通額は2005年から2015年にかけて25%以上も減少しているとのことです。
なぜ、スウェーデンではキャッシュレス化が進んでいるのでしょうか。
脱税防止が一つ目です。政府が小売店に認証済レジの導入を義務付けました。
銀行強盗の被害の減少が二つ目です。銀行強盗が多く、銀行で働く従業員からも安全面からキャッシュレス化の要望が多かったようです。
2013年には、スウェーデンの首都ストックホルムの銀行に強盗に入りましたが、そこには現金がなく。手ぶらで退散を余儀なくされたようです。
決済関連技術の向上が三つ目です。銀行を介さず、直接資金を送金できるようになりました。「Swish」というモバイルアプリの導入により、利便性の高いキャッシュレス決済も増えております。
高額紙幣を廃止したことが四つ目です。1千クローナ(約1万3千円)紙幣を2013年末で廃止しております。高額紙幣は最近ではインドでも廃止になって話題になりました。スウェーデンはヨーロッパでは、初めて紙幣を発行した国とのことです。
他にもスウェーデンの中央銀行いわく、スウェーデンはまとまった地域に人が住むのではなく、散らばっており、銀行にとって現金の提供コストが高いそうです。地理的環境によるところも大きいのですね。
国民へのIT浸透度は高い水準にあり、インターネットなど通信インフラの整備が進んでおり、世界経済フォーラムが毎年公表するネットワーク成熟度指数で数年間、連続トップ3(シンガポール、フィンランド、スウェーデン)に入っております。
このような環境面からよりキャッシュレス化が進んで行きそうですね。