知的資産の本質的な承継を!
前回述べたように、知的資産こそが会社の「強み・価値の源泉」で、その承継が一番難しいと言われておりますが、それは目に見えないものだからです。
よって、現経営者には、知的資産を見える化し、それを後継者との対話を通じて共通認識を持つことが何よりも大切になってきます。
知的資産を見える化する手段の一つとして、経済産業省がHPで『事業価値を高める経営レポート』や『知的資産経営報告書』という様式を提供しています。
これらを利用すると良いと思います。ただ、レポート作成が目的になってしまっては意味がないので、現経営者が自ら作成し、自社の沿革やこれまでの取り組みを振り返り「強み・価値の源泉」をアウトプットし頭の中で整理するという、本質的な取り組みが必要です。
自分でなかなかできない場合は、外部専門家の力を借りることも有効ですが、形式的な報告書や作成レポートを後継者に共有するだけでは何の意味もないので、注意が必要です。