米ドルの歴史(後編)

前回、二度の戦争により、米ドルは世界の覇権国家になったとお伝えしました。
今回は後編です。

米ドルが世界の覇権国家になったのには、もう一つ大きな要因がありました。
要因の前に、お金の価値はどのように決まるのか?

実際の100ドル札のお金を印刷するのに、100ドルはかかりませんよね。

お金がかからないけど、世界中で100ドルと認識されております。
世界中でモノやサービスと交換され、誰もが安心して使っております。

これは「信用」によるところが大きいです。
ドルは世界中で最も「信用」がある通貨と言えますね。

ただ、何も担保がないとここまでの「信用」はなかった、築けなかったかも知れません。
アメリカには担保として「金」(金本位制)がありました。
発行されてるドルの金額に近い「金」を保有していたのですね。
金とドルの交換が保証されていたことも、ドルが基軸通貨になった要因とされています。

しかし、
ベトナム戦争などの影響で軍事費が増え、財政赤字が拡大及び貿易赤字が大きく膨らみ、ドルが米国から大量に流出しました。
そして金とドルとの交換に応じるのが難しい状況となり、ドルに対する信用も大きく揺らいでしまったのです。

その結果、金とドルの交換を停止することになり(ニクソンショック)、金に裏付けされた信用はなくなり「固定相場制」が中止となりました。

通貨の需要と供給によって決まる制度「変動相場制」へ移行され、現在も続いております。

金塊

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