そもそも、ロングインタビューって何なの? その16

「なぜ、人が閉塞感に囚われ、そこへ留まってしまうのか?」。
「それは思考停止が起こっているからだ」というのが、ロングインタビューの基礎仮説です。

ロングインタビューが考える「思考停止」には、2つの種類があります。

1つ目は、認知行動療法が言うところの「自動思考」。
ロングインタビューで言う「A案」です。
「A案」とは、自分が当然視している事、自分が当たり前だと思っている事でした。
これが何故思考停止なのかといえば、自分が当たり前だと思うことを人は深く考えようとはしないからです。ここに第一の思考停止があります。

2つ目はビックワードです。
ビックワードは格好良くて何かを大人っぽく言い放ってまとめるには最適なのですが、
ちょっと考えてみると何の事だかよく分からない言葉のことでした。
カッコ良い言葉ですので、自分で気が付かないだけで、誰もが物凄い頻度で「ビックワード」を使います。そして、ビックワードを使うと、それで何かが言い当てられた、結論づけられたという錯覚に人は簡単に陥ります。

こんな会議は無いと思いますが、もし会社の会議で、議長が「それでは皆さん、明るく元気に前向きに取り組むということ。それを今日の会議の結論と致します」と発言したら、誰もが「オイオイ、ちょっと待った」とツッコミを入れるはずです。確かに言葉は発せられていますが、完全に意味不明です。何をどのように動いたら良いのか、これでは全く分かりません。

ロングインタビューは、この2つの思考停止を軸にインタビューが展開します。
ただ単に何の前提もなく話を伺うのではなく、ロングインタビューが用意したこの枠組みの中で質問が展開されます。ですので、多くの方は通常イメージされるインタビューとはかなり違うものだという印象を持たれるようです。

今日はこの辺で。
続きは次回。

think_ロングインタビュー

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