そもそもロングインタビューって何なの? その5 喧嘩の続き(笑)。

前回登場した新婚のご夫婦(マー君とミッコさん)は、
(たかが)「お風呂上がりのタオルの使い方」で少し感情的な対立を招くことになりました。
お互い育った家庭が持っている「文化」の違いが、ちょっとしたキッカケから表面化したわけです。

小さい頃のマー君はおじいちゃんとお風呂に入るのが大好きでした。
博学だったおじいちゃんは小さいマー君の身体を洗いながらいろいろな話をしてくれました。
そしてお風呂上がりにはいつもこのタオルの使い方を教えてくれました。
ですから、マー君にとって「お風呂上がりのタオルの使い方」は、大好きなおじいちゃんから伝え渡された「教え」であり、流れ込んだ「文化」そのものなのです。

そしてこの「教え」や「文化」は、現在のマー君が意識しているかどうかは別として、大好きなおじいちゃんへの「愛情」や「尊敬」と強いリンクを持っている可能性があります。
ですから、マー君に対してだけでなく、誰に対しても、ご本人が持つ「基底的な文化」に接触する時には、繊細な慎重さが求められます。

タオルとせっけん

でも、この話にそんな背景性があることなどミッコさんは全然知りません。

喧嘩はもう少し続くことになりました。

「マー君さぁ」
「何だよ」
「あのねぇ、大体ね」
「大体、何だよ」
「大の男が自分の女房の風呂の入り方なんつぅ些末な事を取り上げて、イチイチ文句を言うなんて男としてどうかと思わないの?」
「どうって、何が・・・」
「マー君、よく知っての通り、私はこう見えても結構古風なところがあるでしょ」
「ああぁ。そうだな」
「その古風な女が、いい機会だと思うから言っちゃうけど、男なんてのは天下国家を語ってりゃいいのよ」
「天下国家を語れだぁ?」
「そう。お風呂上がりのタオルの使い方についてなんて、そんな・・・」
「そんな、何だよ」
「なんでもない」
「何だよ、その続き言ってみろよ」
「ごめん。ちょっと言い過ぎた」

いつにないマー君の表情から、
ミッコさんはこれ以上の炎上を避けようとしたのでしょう。
少し時間を置くことにしたようです。

そうですね。
少しヒートアップしているようですので、少し時間を置くのがいいと思います。

今日はこの辺で。

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