循環構造を捉えないと思考停止に陥ります

ロングインタビューは、人の思考停止を一つのテーマにしています。

あなたが停滞感に捕らわれているのは、
あなたが思考停止に陥っているからではないですか。

というのが、ロングインタビューの基本仮説だと申し上げました。

思考停止には2つの大きな柱があります。

1つは、A案。
人が「そんな事は当たり前だ」と考える、その人独自の思考の癖。
それが、A案です。
当たり前だと思うことを、人は改めて考えるようなことは普通しません。
ここで、人は思考停止に陥る訳です。

2つ目が、ビッグワード。
大きな抽象概念の括りを一つの言葉が表している。
だから、その言葉の内容は多義に渡ります。
それがビッグワードです。
抽象概念を表すことが多い訳ですから、ビッグワードにはカッコイイ言葉が多い。
でも、本当は何を言っているのか、説明を聞かないと、よく分からない
国際性だとか、独自性だとか、競争力だとか。個性的だとか。感性だとか。
「良い人」なんていう簡単な言葉も、本当は何を言っているのか、よく分からりません。
人がビッグワードを使う時、その人は思考停止のトラップに掛かるのです。

と、ここまでは何度も繰り返しご説明してきました。
勿論、思考停止の罠はこれだけではありません。

このブログの初めの頃、「問の立て方」は重要だとのお話をしたかと思います。

「問の立て方」。
これを間違えると、人はアッという間に思考停止に陥ります。
今日は、その間違った「問の立て方」のお話をしましょう。

何かのトラブルに見舞われたり、事が上手く進まないようになった時、
誰もが、殆ど何も疑わずに発する問いがあります。

原因は何ですか?
原因を探しましょう。
原因が分かれば、それだけで解決したも同然とモノの本にもありますから。

誰もが、さも当然という顔をして、この思考過程を始めようとします。

でも、もしかしたら、
原因は一つだと思い込んではいませんか。

でも、もしかしたら、
原因が分かれば、本当に問題が解決されると思い込んでは、いませんか。

でも、もしかしたら、
原因と結果は、1対1に対応しているものだと、思い込んでいませんか。

そういう思い込みの前提に立っているとしたら、思考停止の罠が大きな口を開けて待っている。
その可能性が高いと思います。

何故か。
物事は、原因と結果の1対1の組合せから出来上がってはいません。
複数原因を想定したとしても、原因と結果という2項の組合わせの視点からでは、
物事の本質はなかなか捉えられないと思います。

では、どういう思考の視点が必要になるのか。
必要なのは「循環」の視点」です。
それが好循環であれ悪循環であれ、物事は循環しているのです。

circulation_循環構造

山手線は循環しています。
今、新宿駅で外回りの山手線を待っているとしましょう。
新宿駅に山手線が入線する原因は、電車が代々木を出たからです。
でも、代々木を出るためには、原宿から電車が来なければなりません。
一つの結果は新たな原因になりますし、一つの原因はその前の原因の結果として現れています。

紙幅の関係で、問題解決技法をここで詳しくは書けませんが、
まず、ご自分の好循環と悪循環を紙に書き出してみてください。

そして、悪循環の場合、その環のどの線が一番切りやすいかと考えてみてください。
次に、悪循環の線を切ったら、そこから小さな好循環の輪を作り出してください。
ポイントは、ご自分が基点になることです。
「誰かがこうしてくれたら好循環になるのに」というのでは、100年待っていても好循環は実現しません。
そうではなく、自分基点で出来ることから好循環をスタートさせてみるのです。

この話、相当長くなるので、今日はここで止めておきますが、
この循環の視点、かなり使えます。
一つ、参考にしてみてください。

それでは、今日はこの辺で。

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