米連邦準備理事会(FRB)
アメリカが、2015年12月、2016年12月、2017年3月と3回目の利上げをしました。
2017年は後2回の利上げを見込んでいるとの事です。
イエレン議長を筆頭とするFRBとはどんな組織なのでしょうか。
米国の中央銀行にあたり、物価の安定と雇用の最大化を目指し、金融政策を運営しております。
組織発足のきっかけは20世紀前半の金融恐慌です。恐慌で銀行への取り付け騒ぎがおき、金融システムと通貨の価値を守る必要が出てまいりました。権力集中とならないように、現在は12地区の連邦準備銀行を束ねております。
1977年に2つの法的指名(物価の安定、雇用の最大化)が正式に定められました。雇用の最大化が求められているのは、世界の主な中央銀行の中でもFRBの特徴です。
リーマンショック(米金融危機)後には、資産買い入れによる量的金融緩和に踏み切り、信用不安の火消しの舵取りをしました。その結果が冒頭に触れました利上げになってきております。
日本も同じような状態が続いておりますが、量的金融緩和は限界があります。どこでどのような引き締めをしてくるのか、そろそろ本格的な議論が必要ではないでしょうか。
FRBは、今後の金融政策を話し合う米連邦公開市場委員会(FOMC)を年に8回開きます。3月、6月、9月、12月には景気や政策金利見通しが示され、イエレン議長が記者会見を致します。
FOMCは議決権を持つ12人で構成し、FRB理事の7人と地区連銀総裁の5人がメンバーです。理事でも考え方が異なりますので、その発言で相場が大きく動くケースも少なくないといえます。