サウジ国王、46年ぶりの来日!
3月12日、サウジアラビアのサルマン国王が来日しました。
今回はアジア歴訪の一環で46年ぶりに1000人以上の随行員を引き連れての来日です。
3月12日、サウジアラビアのサルマン国王が来日しました。
今回はアジア歴訪の一環で46年ぶりに1000人以上の随行員を引き連れての来日です。
今回の目的は、日本からの投資を引き出すことだと言われております。
サウジアラビアは2014年からの原油安により、経済的に大打撃を受けております。
国王の息子、ムハンマド副皇太子はビジョン2030にて原油だけに頼らない国作りの方針を打ち出しております。
日本から見ると、日本の原油輸入の3割強を占める最大の輸入元です。原油だけなく、経済協力、技術協力などで日本企業のビジネスチャンスにもなる可能性もあります。
ソフトバンクの孫社長が立ち上げに合意した1000億ドル(約11兆円)のサウジ政府系投資ファンドの動きも見逃せません。
もう一つの注目は、2018年の新規株式公開予定のサウジアラムコ(国営石油会社)※です。
サウジアラムコが上場すれば、2兆ドル(約230兆円)の時価総額と世界最大。世界1位のアップルの約3倍の時価総額です。
時価総額がとても大きいため、ニューヨーク、ロンドンなど主要の証券取引所にて上場する可能性が高いです。
東京証券取引所にも上場する可能性がありますが、海外企業が相次いで上場廃止をしているので、東京ではどうなるのか注目していきたいです。
米国では、今回のアジア歴訪はサウジアラビアのトランプ政権に対する牽制との見方もあり、日本の次は中国を訪問します。中国もアジア、ヨーロッパ、アフリカまで経済圏を広げる一帯一路構想を掲げており、サウジアラビアとの関係強化を望んでいると思われます。
昨年11月のOPECでサウジアラビアも大幅に減産をのみましたが、サウジアラビアの財政収支が均衡する1バレル80ドルを下回っている状況が続いております。思ったより価格が上昇しない理由として、アメリカのシェールの増産があります。エネルギーの価格決定もアメリカが握りつつある状況かも知れませんね。
※サウジアラムコ
世界最大の石油会社。2015年の原油生産量は日量1020万バレルと世界全体の1割。原油埋蔵量は2610億バレルと世界全体の2割を占める。輸出のうち、65%を中国、日本など東アジアに向けて行っている。