そもそもロングインタビューって何なの? その13
「大切にする」ってな言葉は、ビッグワードだと申し上げました。
「大切」という言葉は日常的に登場する言葉ですから、「今更、意味を深追いしてもねぇ」という思いを持たれるかも知れません。
でも、一度ある程度の深さまで考えておくと、
「自分は、この眼の前の人を大切にしているのかどうか」。
「反対に、自分は大切にされているのだろうか」。
そんな事が、よく分かるようになりますよ。
ここからは、完全に脱線の話ですが、男は、誰か女性を口説く時
「君の事を大切に思っているよ」とか言います。
僕の友人は、今のカミさんにプロポーズした時、
「君の事を、僕の生涯を掛けて大切にしたいと思う」
と言うたそうです。
で、ですよ。口説かれた時にですよ。
「僕は君を大切にするよ」ってな事を言われたらですよ。
その時は、間髪を入れず、
「大切にする」って、それってビッグワードだから。
「私を大切にする」って、どういう事なのか、もっと分かりやすく具体的に説明してくれる。
と、本当ならば、ここでツッコミを入れなければいけない。
甘い言葉(ビッグワード)に酔わされて、思考停止になってホイホイ付いていったらアカンですよ。
と、先日、酔った席で言ったら、その場の全員に引かれましたが。
何を申し上げたいのかと言いますと、
ビッグワードは、耳に心地よく、カッコ良い言葉が多いので、気をつけてくださいねということです。
ビッグワードを使うと、自分が何かを言い放つ事が出来たように感じる事があります。
先日、あるお偉いさんから、「それは蓋然性の問題だな」などと言われたことがありましたが、
こちらとしては、なんの事だか全然分かりません。
でも、ご本人は「蓋然性」などというカッコ良い言葉を言い放った後、
物の本質を捉えた大人な発言をしたかのような雰囲気を醸し出していました。
本当は、ここで、「それはビッグワードですので、何を仰りたいのか、もう少し具体的にご説明願えますか」と、ツッコまなければなりません。
「それで、ツッコミ入れたんですよね」と、後輩が言ってきましたが、
「そんなの、あの大先輩に向かって、出来るわけがありません」
ちょっと、情けない。
今日はこの辺で。
続きは次回。