問いの吟味 その2
前回に続いて「問い」についてのお話を。
自分に一番問いを立てている人は誰でしょうか。
それは、おそらく自分自身でしょう。
自分で自分に問いを立てて、考えて、答える。
自問自答ですね。
ファーストリテイリングの柳井正さんが「自問自答する」というテーマで次のような事をお書きになっています。 (「経営者になるためのノート」より)
書かれた箇所を少し引用させて頂きます。
【自問自答すると、今の自分たちがやっていることが、過去の延長線上で同じようなことをやっていたり、ものごとが一つの方向からしか見えていなかったり、非常に小さい部分にこだわっていて、もっと大きな本質的なことに取り組んでいなかったりすることに気づきます。もし、そういうことに気づかないとしたら、慢心が心に巣食っている可能性があります。】
経営者の方は、常に高精度な自問自答を繰り返されているのでしょう。
自問自答の大切さが迫ってきます。
基。
話を、ロングインタビューと問いの立て方に戻します。
柳井さんが言われるように自問自答はとても重要だと思います。
全ての人にとって考える事の基礎の基礎。
「考える」の一番大きな部分を構成していると思います。
問題はここからです。
自問自答が大事な事はよく分かりました。
でも、問いを立てる事はある種のスキルですから
誰もが最初からそれが上手く出来るというものでもなさそうなのです。
ロングインタビューの中で、
「今、現在。ご自分に対してどんな問いを立てていますか?」と伺うことがあります。
ここ最近一番多い回答は、
「うーん。いっぱいあるんだけど。うーん。なんだろう?。」
考えなければいけない問題が沢山ありすぎてオーバーフロー気味の方には、まず「問い」を整理するところからお手伝いしています。
ご自身がご自身に立てた「問い」そのものに対して、インタビューの時間をお取りしています。
「その問いは、どこからあなたに流れ込んできたものですか?」
「なぜ、その問いが今の自分自身に向けられているのでしょうか?」
「その問い掛けにどんな意味が隠されているとお考えになりますか?」
ロングインタビューは、この辺りから少しずつ佳境に入って行きます。
今日はこの辺で。