ネット系銀行の住宅ローンはお得か?
これまで、住宅ローンの金利の仕組み、選び方のポイントについてお話してきましたが、今回は、最近よくいただくご質問についてお話ししたいと思います。
ネット系銀行の住宅ローンって金利が安いけどどうですか?
最近よくご質問いただきます。
HPなどを見ると金利も安く、しかも団信は7大疾病が付いているなど、メガバンク等の銀行と比較すると住宅ローンの条件は良さそうですがデメリットは無いのでしょうか?
あります。
初期費用、特に融資手数料がメガバンク等に比べるとかなり高めに設定されていることが多いです。
最近では、融資手数料を安くする代わりに住宅ローン金利を上乗せできるところもありますが、金利を上乗せしてしまうと通常の銀行金利と変わらなくなってしまいます。
また、団信の7大疾病も、就業不能期間が1年以上必要など、適用される要件がかなり厳しく設定されていますので簡単に住宅ローンの支払いが免除されると思ってしまうと落とし穴になります。
ですので、ネット系の住宅ローンを検討する際は、下記の2点がポイントになります。
- 融資手数料等の初期コストを含めて比較すること。
- 私生活で利用する際の利便性
ネット系銀行には店舗を持っていないところが多く、何か問い合わせしたい場合もコールセンターでの対応になります。
またお金の入出金はコンビニ等のATMで行う形になります。
例えば、コンビニでの入出金だけで見ても、都市部にお住まいの方は、周囲にコンビニも多いので、入出金の際に不便になることは少ないと思いますが、地方や都市部から離れたところにお住まいの方にとっては、入出金に行くだけでも一苦労な場合もあります。
そのため、金利やコストの損得だけでなく、借入した後の利便性も検討時の大きなポイントになります。
上記の通り、ネット系銀行では、住宅ローン借入時の融資手数料を高くしているところが多い(※一部手数料がメガバンク等と差が無い銀行もあります)ので、金利や毎月の返済額だけで比較をするのではなく、借入時の初期コストを含めた総返済金額で比較することで、同じ条件での比較が可能になります。
ネット系銀行はメリットとデメリットが顕著ですので、自分にとってはどちらの面が強いのかを検討することが重要です。